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緑肥栽培パプア高地に学ぶ自然農法

投稿日:2017年2月22日 更新日:

「パプア高地」の画像検索結果

南太平洋のパプア・ニューギニア島には高地と低地があり、

低地では焼畑とその周辺の動物の狩猟生活がありますが、

標高1200m以上の高地では、動物が少ないため狩猟生活は

定着せず、サツマイモ耕作がおもで、約300年前から行なわれて

います。

 

400年前に噴火したロング島の火山灰の蓄積でサツマイモの

育ちがよくなって、パプア高地は人が住みやすい土地になり

人口も増えサツマイモ耕作が盛んになったといわれています。

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パプア高地の緑肥栽培

パプア高地では日本と同じような畑をつくります。

 

ところが、肥料は一切使いません。

 

低地の町では肥料は売られているので、手にはいらないわけでは

なく、あえて使っていないのです。

 

肥料を使わない場合、土壌の栄養分が使いはたされ数年のうちに

植物は栽培できなくなるはずですが、ここでは100年も連続して

サツマイモが作られています。

 

これは不思議に思われることですが、それには理由があります。

 

パプア高地の人々は「緑肥」という農法を取り入れています。

 

どういうことかというと、畑の中や周囲に草木を育て、その草木の

葉っぱを落として肥料にしていました。

 

男性は畑のまわりにさまざまな木を植えるそうで、彼らは植物の

特性を熟知していてサツマイモと一緒に植える植物の種類を

選ぶのだそうです。

 

その知識は科学的なということではなく、その時その時に応じた

経験によってできた「勘」で耕作しているそうです。

 

一方、女性は畑の中に自然に生えた雑草のうち、どの草が将来

畑を豊かにする草なのかを判断し、不要なものは除草します。

 

畑を豊かにする草は育てて、刈り取った草は乾燥させたのちに

土を盛り、畝をつくり、その中に乾燥させた草をたくさん埋めます。

 

これが女性を仕事だそうです。

 

パプア高地の人々はこれで、長年サツマイモの連作をおこなって

きました。

「パプア高地」の画像検索結果

 

サツマイモ栽培と植物の自生

すると、サツマイモ栽培によいとされた植物は、たしかに自然環境の

中にもたくさん見つかったそうです。

 

このことは、サツマイモ栽培の緑肥として有利な植物が、いつも

人からの選別を受けてきた結果ではないかといわれています。

 

人がサツマイモ栽培に好ましいと考えられた植物は個体数を増やし

そうでないものは刈り取られるなどして個体数を減らしてきたのかも

知れません。

 

サツマイモを育てるだけではなく、それを助ける植物も同時に

管理し続けることで、サツマイモ栽培にとって都合のいい生態系が

つくられたと考えることができます。

 

以上のパプア高地の事例のように、人間の活動はひとつの種の個体数

だけでなく、生態系をつくる植物のありかたにも影響があるのでしょう。

 

 

水田の影響

水田は世界中にありますが、人間が管理している水田と、稲作をやめて

土地の管理を放棄した水田の状態をくらべると、人間が管理している

土地には、より生物が種が数多く生存しており、タニシやドジョウも

たくさん見られると報告があります。

「人間が管理している水田」の画像検索結果

水田は安定した環境で、水が張られた状態では土壌に酸素が少なく

なるため病原菌や害虫などが生息しにくい環境が生まれます。

 

また、水が外から流れ込むので、稲に必要な養分が供給され

雨が降らなくても水田の土壌はいつも水につかった状態です。

 

これほど安定した環境は地球上でも最高な環境だといわれていて

水田は人間が作り出した特殊な場所だそうです。

 

このことから、人が作り出したものでも自然と共存していれば

人以外の生物の役にも立って、きっと地球もよろこぶのでしょう。

 

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